4年弱勤めたSIerを退職するのでルックバック

about

2021/12に新卒入社し4年弱勤務したSIerを退職しました。1 プライム案件だけやるいわゆる大手SIerです。
本稿は自分が思い/やってきたことの振り返り兼書置きです。ネガティブな話はないので面白味はなくごめんなさい。

whoami

  • 大学に文系(英語と小論文という超私立文系)で入学し、情報系の研究室を学卒という変種
  • 入社してからはサーバ系のインフラエンジニアとして従事
  • スキル/やってたこと:仮想化やSDx/大規模基盤の運用保守

なぜSIerに入社したのか・どんな仕事をしたのか

公益性の高いITの仕事がしたかった

大学時代にちょっとしたきっかけでド文系から情報系専攻に転向したので、ITを使って顧客・社会に貢献したいと思い就活をしていた。
社会インフラを支える仕事がかっこいいなと思い、大規模SIができそうなSIerインターンに参加。その後内定を頂き就職した。結果的に楽しい社会人スタートができたのでよかったが、内定後はちゃんと就活をしなかったことによる内定ブルーに。
そしてそのまま4月を迎えたので斜に構えた痛い奴になってしまい、新人研修中には同期の輪に入れず。そそくさと定時退社してムービル2 でひたすら映画を見ていた思い出がある。

自社クラウドの運用保守

配属されたのは自社クラウドの運用保守を担当する部署だった。尖っていた(浮いていた)自分だったが、部署の方々には受け入れていただき伸び伸びと仕事がでた。

ここで仕込まれたインフラエンジニアとしての基本動作が今の自分の根雪になっている。いわゆるSIerっぽくエクセルと戦う仕事もあったが、手が動かせることが求められる現場でサブコントラクターさん並みに手も動かしていた。特に障害対応は、瞬発力と判断力が求められここでセンスが鍛えられたように思う。落としちゃいけいないシステムとは何たるかということを学び実践することができた。

ITIL的な運用とSIerにいながらサービス運営に携われ大きな経験になった。また、R&Dの起案して静かに炎上させたり、大規模障害を総力戦体制で乗り切ったりとSE/インフラエンジニアとして貴重な経験も積ませていただいた。最後はサブリーダーという形で、数十人のチームをマネジメントも担当させていただいた。

転職すると決めたFit&Gap

前職のよかったところ

昨今のSIerはネガティブなイメージが強いが、私にはよい職場だったのでよかった点をあげたい。

まともな人しかいない

みなどうやったらより良い仕事ができるかを念頭に仕事をされており、Twitterとかで見るトンデモエンジニアみたいな人は私の周囲には存在しなかった。また、数千人も社員がいるとすごいSEが何人もいる。すぐそばにいる良いお手本から技術や仕事の取り組み方を勉強させてもらえたことは素晴らしい経験だった。
また職場の風通しもよく、やりたいことはロジックが通ればやらせていただいたり、理不尽なことで叱責されるようなことはなかった。

待遇面がよかった

まず給料がSIerの中だと抜群によかった。また福利厚生も充実しており、退職金制度があるなどさすが大企業だった。持株が伸びることで会社の成長と実感しながら、自分の資産も成長するところもよかった。

成長の機会がたくさんあった

これが一番良いポイントだった。研修体系がちゃんとしていることはもちろん、手を上げて気合を見せたらやりたいことをやらせてもらえる風土や体力があった。外部の研修等もホイホイ参加していたが、転職活動の中で他社ではそういう訳にはいかないことを知り驚いた。
そして日々の仕事の中でも高い品質が求められる中で、SEとしてブラッシュアップされていった。ここはミッションクリティカルシステムをやっているSIer特有の楽しさと重圧かなと思う。

転職を考えた理由

会社への不満はなく、自分の中にあった以下の2つの気持ちが大きくなったため転職を考えた。

自分を客観視する新しい視点を手に入れたい

今後の自分のキャリアを考えたときに他社でも働いた経験があった方がより面白いことができるのでは、と感じていた。また、前職では一種のコンフォートゾーンに入っており、環境をがらりと変えた方が自身の成長を加速できるのではとも考えていた。

クライアントフェイシングな仕事がしたかった

私はもともとSIがやりたくてSIerに入社したが、入社以来サービサーとして仕事をしていた。一方で根本の「顧客と並走し価値提供をしたい思い」という気持ちは揺るがず抱えていた。ある程度前職の仕事を一通り経験できたこともあり、この思いの実現のために動くことにした。

今後なにやるの

転職先はクラウドベンダーで、ソリューションアーキテクトを担当する。自分のバックグラウンドであるインフラの知識を生かしながら、顧客を支援するという新しい立場で仕事をすることになる。初めての外資かつ初めての職種かつコロナでチャレンジングではあるが、顧客・社会に貢献できるアウトプットが出せるよう精進していきたい。

最後に

前職では、上司・同僚・協力会社のみなさまに恵まれ充実した社会人生活を送ることができました。ありがとうございました。
また転職活動中には選考の中で様々な方と会話する機会をいただけ、その中でもたくさん成長の示唆をいただけ感謝しております。
本稿は自分向けの書置きですが、どなたかの役に立つことがあれば幸いです。


  1. 正確には有給消化をしているので2021/1退職

  2. 横浜にあるレトロなシネコン。当時は1200円とかで映画みれた